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字幕翻訳家ホドホド日記

1,000円

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著者:林かんな 2015年、チリのサンティアゴで行われたホドロフスキーの「エンドレス・ポエトリー」の撮影にひょんなことから通訳として参加することになった字幕翻訳家のわたし。何とかプロプロの1ヶ月はしのいだものの、撮影が始まって10日でクビになってしまう。 右から開くと 2015年にホドロフスキー監督の「エンドレスポエトリー」の撮影に参加したときの業務日誌に加筆したもの 左から開くと 日本ではコーパス・グラインダーズのアートワークでおなじみ、スペインのサブカルコミック界の雄、ミゲル・アンヘル・マルティンの「Surfing on the Third Wave」から、よりぬきの4エピソードを本邦初翻訳したパイロット版。こちらはフルカラーです。 (著者より) ------- DAY7 6時起床。今日の最高気温は16度。今は季節的にはまだ秋だけど、例年に比べて暖かいらしい。ここにも気候変動の余波が。オフィスについてしばらくすると、ホド先生から呼ばれて「唖のオウム」の基本的なコンセプトやアイデアを説明される。昔はキャバレーとして栄えていたが、今は出所した悪党とゲイが集まるハッテン場であり、装飾として男根を使うことなどを提案される。訳しながらぼんやりとスペインの漫画家のナサリオ のことを思い出す。そういえば彼の「アリババと40人のオカマ」に出てくるBarアリババにもオウムがいたっけ。オウムって何を象徴しているのだろう。 午後からは「唖のオウム」のロケ地を見に行く。この建物は反対側の入り口は隣りの道に面しているぐらい大きい。反対側はゲームセンターで、こちら側は今は劇場として使っている。今回「唖のオウム」になるのは劇場前のロビーというか、バーというか(ただバーとして使っている実績はなさそう)なかなかしゃれた作りの場所だけど、ここから汚していくのかな。ゲームセンターの側は今はティム・バートン的な世界観のレストランに改装中。階段の手すりに松葉杖を使っていたり、空中に浮いた自転車がスイッチを入れるとモーターで動くようになってて、建設中だけど中を見せてもらった。オープンは8月らしいので、オープンしたらまた来たい。 劇場のマネージャーは本人も俳優でありクラウンでもある。なるほど、道理でハンサムなおじさんだと思った。お陰で映画の撮影にも協力的だったり、話が通りやすかったりする模様。 風邪はよくなっているのだけど、しつこい鼻水と痰に悩まされていて、段々大気汚染のせいの気もしてくる。もっとたくさんマスクを持ってくればよかった。とはいえ、風邪ならともかく風邪が治った後にもマスクをしていると嫌味な感じだろうし、悩ましいところではある。オフィスでせっせと水分を取り、そのせいでトイレが近くなる。なにこの無間地獄。ちなみにオフィスで飲む紅茶の味が懐かしいと思ったら、バルセロネッタ近くのバルで飲む紅茶の味だった。つまり海が近いので水道水にちょっぴり塩味が付いているのだ。サンティアゴはそこまで海に近いとは思わないけれど…。

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