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鮮やかな季節

1,400円

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著者:僕のマリ 装画:米澤真子「ふたつの煙」 DTPデザイン:佐藤夏菜子 リトルプレス『実験と回復』に続く、2023年11月から2024年10月までの日記。 --------------------- 二月六日 早起きして、熱い紅茶を飲んで読者。レベッカソルニットの『私のいない部屋」を再読。「書くことはアートだが出版はビジネスである」。自我と精神と能力主義について時折考える。自分の考えたことを発表してお金をもらう、という仕事は何度考えても変だなとおかしくなる。 本を閉じてポメラを開く。文筆業もはや六年目だが、編集さんや校正さんに言葉の間違いを指摘されるたび、「いままでずっと間違えたまま覚えていたんだ・•・・」と愕然とする。以前、先輩作家も「自分は文章が得意だとばかり思っていたから、赤字の多さにびっくりした」と言っていた。 今日は締め切り三日前の忙しい日なのに、何故かほたるいかを買ってしまい下処理に時間を取られる。こういう計画性のなさが自分らしい。でも、ほたるいかはいつ何時食べても美味しい、春を連れてくる味だから、忙しい時ほど美味しいもので自分を元気づけたいとも思う。 わたしは三十代・女性なので、インスタグラムのリールによく育児系の動画が出てくるのだが、ジェンダーリビールケーキ(生まれてくる子どもの性別を発表する慣わし)の動画で、初孫が男児と分かった瞬間に狂喜乱舞みたいな動画を見ると、かなり嫌な気持ちになる。ほんのりグロテスクな瞬間。夫はおじさんだからか、スマホの広告は爆乳ばかりらしい。

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