著者:しらい弁当
日記屋月日のワークショップに参加していただいていた、
しらい弁当さんの日記三作目。
2022年10月1日(土)から2023年3月21日(火)までの日記。
『2月4日(土)
柴崎友香「つかのまのこと」を読む。東出昌大さんをイメージした物語。妙に馴染んでいて、それでいて透明で、意思があるような、ただ漂っているような、そんな表情を市橋織江さんの写真がイメージをぐっと固めてる。
納豆ごはんを食べて図書館へ。きっちり読み切って返し、また新しく仕入れてくる。棚にはまだまだたくさん読みたい本があって困る。でも、目の保養で棚を流す。楽しい。読みたい本がありすぎる。なぜ、本を読むのか。読みたい本があるからだ。普段の世界から、本の世界に入ることが楽しいから。今読んでる本よりも、もっと面白くて楽しくてわくわくする本に出会いたいから、なのかもしれない。何かのためになるとか、得だからとか、自分を高めたいとかそんなすごい理由じゃない。楽しいからだ。
池袋へ行ってパンを買い、無印良品でシャツとトレーナーを買い、ジュンク堂で「危機の時代にら読み解く『風の谷のナウシカ』」を買う。これをさらさらとかじり読みし始めたら、ナウシカ全巻読みたくなるに決まってる。大丈夫だ。うちには全巻ある。大人になってよかったと思った一番の買い物だ。
昼寝と読書を済ませて、いただいた美味しそうないちごジャムを食べたくてメゾンカイザーのパンをトーストする。キノコとベーコンでクリームシチューを小土鍋で作る。いちごジャムはさっぱりとおいしくて、塗るというより、もさっと載せて食べた。
やらなきゃいけないことをすっとばして東畑開人「心はどこへ消えた?」を読む。ぐんぐん入ってくる。個の時代になり、コロナの時代がきて、心はどこだ?と探すも見つからない。いや、それは今に始まったことじゃなくてその前から心はどっかにいったまま見つかってなかったんじゃないか。』