D.O.B『10年前の日記(増補版)』
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D.O.B『10年前の日記(増補版)』

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デジタルリトルプレス 著者:D.O.B 発行年:2020 日記年:2009-2010/2020 『つくづく』編集人のD.O.B(金井悟)が、編集者になる前の日記をまとめたpdf-zine『10年前の日記』に、昨年から今年にかけてネットプリントで発表した「10年後の日記」を新たに追加した増補版。 * 人生は、不要不急で出来ている。 どうにも、思いついたことをやらないと気が済まない性格になってしまった。すでに『つくづく vol.5』は入稿済み。『vol.6』飛んで『vol.8』の原稿依頼も完了している。『vol.7』はほぼ完成したようなものなので、順に出していく予定だった。何なら、今年の11月に10号目(正確には、別冊)を出すべく、すでに左右雑談の収録も終わっている。だがしかし、ご存知の状況ですべてが止まってしまった。 はてさて、どうしようか。漫然と過ごすのも性に合わないし、さりとて何をしていいかわからない。積読日記を付けだしてみるも、さすがにこの状況で本ばかり買っていられない。というか、何かを編集していたい。そこで思いついたのが、10年前にTumblrで書いていたブログのことだった。というと聞こえはいいが、内容的に『vol.1』への掲載を見送った原稿と写真がまとめてあったのだ。いまさらさらすのも気はひけるが、ほかに編集できる素材がないので仕方がない。せっかくなのでイラスト(トレース)とInDesignの勉強を兼ねて、突貫で1日でつくってみたのがこのPDF-zineです。 * 2009年11月21日 〈住んでいた頃によく通った店があり、そこに一年振りに行こうと、久しぶりに東松原で降りた。金曜の夜には珍しく、先客は一人しか居ない。前に来た時は満席で、そのまま駅にとんぼ返りだったので、今夜は空いていて良かった。まずは、いつもの炒め物とビールを頼む。それと、おすすめのカキフライも頼んだ。変わらぬ店内、変わらぬ接客。別段、馴染みでもなかったので愛想はなかったが、それでも少しは覚えられていたのが、今では完全に忘れ去られていた。  食べ終わって、久しぶりに前に住んでいた町に来た事だし前の部屋でも見ていくかと、懐かしい夜道を古巣まで散歩する事にした。駅から歩いて5分くらいの距離にある家までほげほげ歩いていくと、引っ越す直前に潰れたガソリンスタンドの跡地が、きれいな分譲住宅になっていた。そこは、住んでいた部屋が向こうから丸見えの上に、朝寝るこちらに対して、朝から「らっしゃっせー」といったような奇声を発するので、大変に目障りな存在だった。それでも、小綺麗な家になってしまった今では、それすら懐かしくなる。さらに、その向かいの駐車場は、コンビニになっていた。たった一年でこうも変わってしまうものなのか。住んでいた頃にコンビニがあったら、ジャンプを立ち読みし放題だったな。  ふと、帰り際に振り向いた景色は、自分の知っているのとは全く違う場所のようで、少し寂しい気持ちになった。  しかし、出来たのがファミリーマートとは。まるでピースのコントのようだ。〉 ◎総文字数/ページ数 約30,000字/本文32ページ